先方の好意

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  • その際病人の御息所は返事を書くべくもない容体であったし、女房から挨拶あいさつ書きなどを出しておいては、先方の好意が徹底しなかったもののようにお思いになるであろうし、宮様がお高ぶりになりすぎるようにもお思われになるであろうからと女房らがお願いしたために、宮が引き受けて礼状をお書きになった。 与謝野晶子『源氏物語』より引用
  • いい人相だと言われたために、はにかむでもなく、またいやに卑下謙遜するでもなく、先方の好意を好意だけに受けることを知っておりました。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 一つには彼の学費は先方の好意によるアルバイトなどで賄われたのだが、時に自分の回心の話を公衆の前でさせられて、その謝礼で補われるのを非常に屈辱に感じたりした。 河上徹太郎『日本のアウトサイダー』より引用
  • 若干の草鞋銭は先方の好意でしたが、「奥の細道」は先方の好意というよりも、こっちの強要と言った方がよかったかも知れません。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 上野介は、兵部が猫気狂いだけに、その弱点へ付け入ることが先方の好意を誘うことを信じて疑わない。 大佛次郎『赤穂浪士(上)』より引用
  • だがまつたく私は何一つ贈るべきものを持たず、いつもただ先方の好意に甘えてゐるばかりで、お別れの挨拶にと招待された帝劇へまでのほほんと出掛けて行つた厚かましさは、いま考へると赤面の至りだけれども、しかしその折そこで出会つた一つの事柄は、エリセエフさんの親切のおかげといつまでも忘れられない。 森田たま『もめん随筆』より引用