先方に通じ

7 の用例 (0.00 秒)
  • 警部が声を殺して語るため、なかなか先方に通じないようである。 鮎川哲也『りら荘事件』より引用
  • 対象が人間でなく、猫であり、それが先方に通じても通じなくても、日本語を勝手にしゃべる相手となってくれたのは、わたしにとって救いでした。 工藤久代『ワルシャワ猫物語』より引用
  • こつちの言葉が先方に通じないと同じやうに、その女の言葉も一行にわからなかつたけれども、兎に角そのたゞ事でないといふことは、その声や調子や表情でわかつた。 田山録弥『草道』より引用
  • なんどやっても先方に通じなかった。 豊島与志雄『自由人』より引用
  • しかし、そういうことを先方に通じて、それが少しでも道江を拘束こうそくすることになっては困るから、いちおうこの話は、打ち切ってもらいたい、という意味のことを書き、朝倉先生に対しては、ごく簡単に、当分結婚のことは考えたくない、という返事を出しておいたのだ。 下村湖人『次郎物語』より引用
  • 同じ日本人でありながら、言葉が思うように通じない、それも、自分の云うことだけは、滞りなく先方に通じながら、相手の云うことを、明瞭に掴めないということは、単純な言葉の不自由より、更に、幾層倍か、不愉快なものであった。 宮本百合子『渋谷家の始祖』より引用
  • 女子高生、かねてより教師の一人に懸想けそうしてありしが、肘でつついて眼でしらすには、はた目うるさし、万感の情こめての立居ふるまいも、先方に通じがたく、それというのも、近来、教師生徒の交情、しばしばすきゃんだるヽヽヽヽヽヽとして世を騒がせ、がーどヽヽヽ固ければなり。 野坂昭如『四畳半色の濡衣』より引用