傾城花
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名詞
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さて、傾城花子は天狗小僧霧太郎という盗賊団の頭の変装した姿であるが、実は吉田松若が系図の詮議のため盗賊となっているのであった。惣太もそのことに気付き身請けして自宅に連れ帰ったのだが、系図盗難の真犯人、宵寝の丑右衛門の計略で花子と系図を奪われてしまう。
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それでも幸いに快方にむかったということで、翌二十四年の一月には鳥越の中村座に出勤して、一番目の「八陣」で主計之助、中幕の「合邦」で俊徳丸、二番目の「忍の惣太」で松若をつとめていたが、舞台の活気はすこしも衰えなかった。ただ二番目の松若は傾城花子に化けているという役で、どうしても美しい女の顔にならなければならないので、特に鬘師に註文したらしく、前髪の一方を長く切下げたように垂れさせて、悪い眼のうえを巧みに掩っているのが、いかにも気の毒に見られた。その後も彼はつづけて各劇場に出勤していたが、芸の評判はますます騰った。
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吉田家の家臣山田六郎は、腰元梶浦との不義がもとで主家を追放され、東国の向島で桜餅売りに身をやつしている。女房お梶との二人暮らしで、男伊達「忍ぶの惣太」と名乗って葛飾十右衛門と傾城花子を争っている。そんな中、飛び込んできたのが、吉田家の家宝「都鳥の系図」が何者かによって盗まれ主君吉田松若は行方不明との知らせ。
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この作品は文政11年9月の中の芝居『隅田春妓女容性』に取材したものである。刊行年不明の咄本『画本一口噺』1冊、絵入根本『傾城花の曙』5冊の挿絵を描いている。
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