健気
全て
名詞
807 の例文
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今朝、実家の母親が送ってくれたのが届いたんだ。京都で一人、健気に生きる息子に、エールを送ってくれているわけさ。
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でもおまえ、たったいま、俺に似たような台詞言ってたよね?賢明な俺は内心の疑問を口には出さず、健気にもゲームを続けるのであった。ゲーム開始早々、朝っぱらから嫌な空気になってしまった高坂家。
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遠く越後の方から来る若い内儀や娘達の群だ。その健気な旅姿を眺めた時は、お雪も旅らしい思に打たれた。
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ヴェルヌが読者に伝えたかったのもそれにちがいない。だが、その勇気は、模範的に健気なブリアン少年ひとりのものではない。
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こんなことははじめてだった。その場にかぎっては、彼女の健気な姿や技術者としての才能などどうでもよかった。エルゼは毛布にくるまってダブルベッドにうずくまった一人の熟れた女だった。
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慌てている和穂を、虎蘭は根気よくなだめている。必死に旅の同行者、殷雷の無事を心配している姿は、健気に見える。これが、自分の本性を隠した芝居であるのならば、突き崩せるかもしれないが、生憎そうではないのだ。
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水兵は艦長に、 「これをごらんください」 と、長い巻き手紙を手渡す。そこには、当時でいえば、健気な軍国の母の言葉が書かれてあった。
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コナンは、ムリエラという女のことを思いかえした。巨大な影の王宮で、護衛も伴侶もなく、ひとり健気にも運命を待っている。そう思ったとき、かれはうしろを振りむき、影の落ちた街路を一気にとってかえした。
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気遣われるのは、彼女たちの生活を衛生的に助けてやりたい点であると語られていた。それらの健気な娘さんたちが、そういう努力をとおして求めているのは何だろう。彼女たちが自分の現実に安んじていられない心からの動きである事は明かだと思う。
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健児社の連中は、広い営庭の遥か向うの獄舎に武部先生が繋がれている事をどこからともなく聞き知った。多分獄吏の中の誰かが、健気な少年連の態度に心を動かして同情していたのであろう。
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そこに夫婦にまつわる神話や常識がからんでくるが故に、さらには「一緒に暮らしたい」とする思いが加わるために、自立の道を捨てる方向に、妻自身も心を追い込んでしまうことになる。犠牲を犠牲と思わずに、次の道を探そうとする“健気さ”に席を譲るのだ。転勤族の夫婦は、こうした妻の“健気さ”に支えられているし、企業もまたそれを望んでいる。
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泣くまいと努力している長男の健気さに、寺田は思わず心を熱くした。そして、肩にかけた羽織の中に雪子を掻いこんで、自室に戻ろうとしかけたとき、玄関を叩く音がした。
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草田男の句は王安石の詩の一節「万緑叢 中 紅一点」から「万緑」の語を得て、これを季語として用い、現代俳句の中に定着させた点で記念的な作品だった。一面の緑の中で、生え初めた赤ん坊の歯の白さが健気に自己を主張している。生まれ出るもの、育ちゆくものへの讃歌が「万緑」の語に託されている。
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静まり返った西荻窪の街にそれは耳障りな管弦楽器のように響き渡っていた。カラスの声がやんでいる間には小鳥たちの健気な囀りが聞こえてきた。どちらにしろ朝は鳥たちの歌で埋め尽くされていた。
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私を含むクラスメイト達は教室で毎日これだけの空間を他愛ないおしゃべりで埋めることに成功しているのだから、すごい。しかもそれに気づいてない振りして安心を成り立たせているのだから、健気である。それが母の言うように愚かなことだというのは十分分かっているが、私達は今みたいな沈黙はもう息苦しくてたまらないのだ。
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健気にも彼女は微笑をたたえてわたしをふりあおぎ、肩をすくめてみせた。彼女が怖がるだなんて!
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健気に務めを果たしている君に意地悪を言うなんて男の風上にも置けない奴だ。
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