何等かの理由

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  • 被告人は何等かの理由があって、今まで犯罪を認めて居るのかも知れませぬ。 浜尾四郎『彼が殺したか』より引用
  • 第一には、王の鼻が何等かの理由無しに王の顔の真中に存在する筈がないのであります。 夢野久作『鼻の表現』より引用
  • それにもかかわらず、彼女の顔かたちを正確に思い出し得ないというのは、そこに何等かの理由がなければならないだろう。 福永武彦『草の花』より引用
  • この共同は何ものか又何事かによつて媒介されるのでなく、何等かの理由や目的によつて制約されるのでもなく、自己目的であり無條件的である。 波多野精一『時と永遠』より引用
  • 近隣の生育可能でありそうな場所に移植する事が多いが、そこにまだその生物が生息していない場合、それはその場所がその生物にとって何等かの理由で生育不可能な状況にある可能性がある。
  • 古物とは、既に一度消費者によって利用されたものが何等かの理由により手放され、再び売りに出されている工業製品などのこと。
  • もし何等かの理由で水軍が合戦に遅れたとすれば、陸路を行く直義の軍は単独で敵に当たらねばならない。 新田次郎『新田義貞(下)』より引用
  • 物価も違い労賃もまるで違う国の円価単位の国防費のただの比較が、一体日本の現在の国防費が大きいか大きくないかを決める何等かの理由になり得るだろうかと思うのだ。 戸坂潤『世界の一環としての日本』より引用
  • そして夫は又この論理学が、唯物論の代りに、何等かの理由から、是非とも観念論を採用しようとする処から来たものに外ならない。 戸坂潤『現代哲学講話』より引用
  • 解っていながら愚かな行為を敢えて行なうという以上は、行なうだけの何等かの理由が、そこになければならない話です。 国枝史郎『正雪の遺書』より引用
  • 厳密な意味での新古品は、一度は納入・開封されたものの、何等かの理由ですぐに梱包されなおされたり、購入して梱包状態のまま保管していたが、使われることも無く不要品として売却されりした物などである。
  • 入学に際してまずどれにしますか、と尋ねることを原則と心得る社会と、特に何等かの理由を申し立てて給食を拒否するのでないかぎり問答無用で給食にさせる、という社会とは、その一番根本のところで大きな違いがある、と私は考える。 林望『テーブルの雲』より引用
  • そこで、異性を友だちにもつといふことは、その間に恋愛の発生を予想しなければならず、それが若し、何等かの理由によつて表面に現はれずに済むとしても、その関係は極めて不自然で、必然的にある種の「悩み」を抱き合ふことになる。 岸田国士『異性間の友情と恋愛』より引用
  • 王政復古は、君主によって統治された国家において、クーデターや内戦などによって一度は弱まったり、廃止されるなどした君主制が、何等かの理由によって復活する現象である。
  • 文化の進展を欲する者が必然に起す種々の意欲は、何等かの理由による停滞のために、そこで窒息してしまうのである。 豊島与志雄『意欲の窒息』より引用
  • 私は寡聞にして未だその例を見ないが、それらの男女のうち、一方が、多少でも相手に対して、恋愛らしい感情を抱いてゐる場合、又は、相方とも、さういふ感情をもちながら、何等かの理由によつて、それを表白し合はない場合は、その二人の関係を、単に友情といふ言葉で片づけることは如何であらう。 岸田国士『異性間の友情と恋愛』より引用
  • 仮りに「夢の告げ」「虫の知らせ」が事実と一致することあるも、是は偶然の一致にして、其一致なるものには、聯関の理由も事情も存せず、何等かの理由あるかに思惟しいするは「心のまよい」に過ぎずと断言してはばからざる者多しといえども、是に反し、説を立つる者もすくなからず。 綱淵謙錠『幕末風塵録』より引用