人なつかしい

全て 形容詞
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  • わたしはきゅうに人なつかしくなって、その人に話しかけたくなりました。 ロフティング『ドリトル先生物語08巻 ドリトル先生 月へゆく』より引用
  • しかも私はどうも独居することのできがたい、人なつかしさを持っています。 倉田百三『青春の息の痕』より引用
  • それがどういうわけか、私のうちに言うに言われないような人なつかしさをよみがえらせた。 堀辰雄『かげろうの日記』より引用
  • 全く小奴は人なつかしい温和しい女性でまた正直な女であつた。 野口雨情『石川啄木と小奴』より引用
  • 南京で別れた時の、人なつかしげな彼の面影が忘れられなかった。 石川達三『武 漢 作 戦』より引用
  • 日本を離れている日本人たちの人なつかしさから、案外なごやかな良い集りであった。 石川達三『心に残る人々』より引用
  • 私が思いますには、私のようにエゴイスチッシュなものは、人を愛するためには人を離れて、人なつかしいような位置に自分を置くのがよいのではありますまいか。 倉田百三『青春の息の痕』より引用
  • こういうときの芹沢鴨は、いかにも人なつかしげな男に変貌する。 池波正太郎『幕末新選組』より引用
  • 或る日、食堂の入口で出逢ふと、人なつかしげに寄つて來て、あなた方は日本の船でアメリカへ行くのではないだらうか、と尋ねた。 野上豊一郎『大戦脱出記』より引用
  • 私は作楽井というこの男の人なつかしそうな眼元を見ると、反対するのが悪いような気がしたので 「私は構いませんわ」と言った。 岡本かの子『東海道五十三次』より引用
  • 私共は本能的な人なつかしさで、彼が椅子の背を掴んで腰かけるのや、テーブルの下で長い脚を交互に動かしたりするのを眺めた。 宮本百合子『長崎の印象』より引用
  • 短冊にかかれた歌の文句は忘れてしまつたが、歌の意味は、『小奴ほど人なつかしい女はない』といふやうなことであつた。 野口雨情『石川啄木と小奴』より引用
  • どこかうつろな、でも人なつかしさひとしおの秋が、そっと忍び寄っている。 大岡信『名句歌ごよみ〔秋〕』より引用
  • 死んだ友も一人一人なつかしい。 永井隆『長崎の鐘』より引用
  • 彼は、人なつかしくなって、大廊下へ出てみた。 吉川英治『新書太閤記(四)』より引用
  • が、彼がそこへ来たとたんに、彼女は品よく身を起こすと、いっぱいになった水甕みずがめを重そうに片手に下げたまま、ちらりと彼の顔へ眼をやった、そうしていつになく、人なつかしげに口元へ微笑を浮かべて見せた。 芥川龍之介『杜子春・南京の基督』より引用
  • その時杉子は四五人の友達とうれしそうに笑いながら声高こわだかに話していたが、彼を見ると、いつもの人なつかしげに無邪気むじゃきなあいさつをした。 武者小路実篤『友情』より引用
  • それほど彼は人なつかしくばかりあった。 島崎藤村『夜明け前』より引用
  • むしろ人なつかしいような、あたたかい感じのものである。 藤沢周平『蝉しぐれ』より引用
  • 人なつかしげに語る茶屋男と禰宜さんたった二人を山上に残して私はかけ下りる様にとっとと下山した。 杉田久女『英彦山に登る』より引用