事新し
全て
形容詞
18 の例文
(0.00 秒)
-
それだけなんだ。僕は芸術と民衆との関係に就いて、ただいま事新しく教えられたような気がした。きょうの手紙は、妙に理窟っぽくなったけれども、でも、まあ、こんなかっぽれの小さい挿話でも、君の詩の修行に於いて何か「新しい発明」にでも役立ってくれたら、と思って、この手紙を破らずにこのまま差し上げる事にしました。
...
-
そしてこの女がやはりあたり前の女であったことを、事新しく感じていた。それと同時に、嘘をついているな、と思った。
...
-
それによって事新しく縁が結べてくるとは思えないではないか。世間は存外低いものである。
...
-
天文、気象、地質、海洋等に関する自然科学研究に物理学応用の発達して行くのはむしろ当然の事であろうが、普通の意味における物質とはよほど縁の遠い生理学や心理学にまでもだんだん応用が開けて行くようである。工業における応用も事新しく述べるまでもない事である。ドイツの工業が著しい長足の進歩をしたのは、その基礎となるべき物理学、化学の研究に帰因するという事は識者の認めている所である。
...
-
シャム猫やペルシャ猫を飼ったことはないけれど、いつも駄猫を飼って観察にふけることとしている。よくよく猫を観察すれば人間の女を事新しく観察する必要がいらないのではあるまいかと思うほどである。媚びと傲慢の精妙きわまる結合。
...
-
-
事新しく民藝の意義を今日述べねばならないほど、その美が少しより認められてはいないのです。たまにあってもただ「面白さ」程度の鑑賞を出ないでいます。
...
-
もちろんそれは事新しい現象ともいえないが、この世界ではそれが徹底しているのだ。
-
母は、もう吾家で読み慣れてゐたからどの説明書きも暗誦してゐたが、これは又事新し気に朗読した。そして私も、それ程聞き慣れてゐたので、母の様子がわざとらしくをかしく見えた。
...
-
また近くは、フランスと争った新南群島の先占。いずれも事新しいだけに賢明な皆さんのまえで、この言葉の説明の必要はあるまいと思われる。つまりこれは、無主の地へいちばん先に踏み入ったものが、その本国政府に言って先占宣言をさせる。
...
-
今や吾々が与えて来た歴史的時間の諸規定が、茲まで来て初めて、結晶の核を見出したことを、読者は見るだろう。歴史的行動や歴史記述すらが現代を座標の原点としなければならないと云うこと、それを事新しく云う必要があるだろうか。
...
-
その昔、あたしにも聖女のように潔らかな時代があったのです。もっとも、こんなことはいまさら、事新しくいうまでもないことかもしれないわね。どんなにすさんだあばずれ女だって、生まれたときはみな一様に、清い体をもっていたんですものね。
...
-
わたしは、まずそれに気がつかなかったことを心に責めた。わたしは、事新しく眺めるには、彼女を知り過ぎていたのだ。お互いの家庭にはいつも繋りがあった。
...
-
もう大村にまで見捨てられたからにはどこへも行き所のない人間なのだ。彼は使うだけ使って今になり事新しく自分にお寺へ行けと命ずる大村が憎くてさえならなかった。だがもうほとほと気力もつきてごとりと桃の枝を床の上に落し、彼は目頭に涙さえ浮べながら更に沈んで盃を重ね始めた。
...
-
後に至つて山陽の「上菅茶山先生書」に見えたやうな問題の起つたのは、福山側の望蜀の念に本づく。茶山が山陽を如何に観てゐたかと云ふことは、事新しく言ふことを須ゐない。此書は既に提供せられた許多の証の上に、更に一の証を添へたに過ぎない。
...
-
受賞した横光・室生が事新しく批判されることはない。批判されるのは授賞側の会員だ。
...
-
これは事新しく説明するまでもない。そなたは生れ落ちた時から常に眼前に見ている。
...
-
そして、メモリアル・ライフ・プランは〝52のサービス〟などといって、病院と連絡をするの、医者に連絡をするのと箇条書きにしているが、そういうことは町の葬儀屋だってみんなやっていることである。いまさら事新しくうたわなくても常識になっていることである。けれども素人はなにも知らないからそういわれてみるとナルホドと思いたくなってくるのであろう。
...