中に漂う

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  • 熱病めいた異常なものまでが、その眼の光の中に漂っているようである。 中島敦『環礁』より引用
  • シャンヴルリー街の事件はただ一片の雲のように記憶の中に漂っていた。 ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
  • 安静時間にじっと目をあけて寝ていると、光の中に漂う塵埃じんあいが目につく。 三浦綾子『塩狩峠 道ありき』より引用
  • だいたいにおいて、このような雰囲気が、家の中に漂っていたのだった。 群ようこ『モモヨ、まだ九十歳』より引用
  • 月明りの中に漂う雲はなく、雲と見えるのはみなトルコ人の船である。 セルバンテス/荻内勝之訳『ペルシーレス(下)』より引用
  • その間少女は自分一人の想念の世界の中に漂っているのだろう。 森村誠一『野性の証明』より引用
  • 大気が冷たく乾いていると、空気中に漂う様々な匂いがはっきりわかる。 桐野夏生『OUT(下)』より引用
  • たとえ、いつまでも幸福な夢の中に漂っていたいと望んでも。 今野緒雪『スリピッシュ! 01 ―東方牢城の主―』より引用
  • 中に漂いこんでいくと、オリヴァーが心配そうにのそのそついてきた。 D・W・ジョーンズ『わたしが幽霊だった時』より引用
  • 一七八九年および一七九二年の深淵しんえんから起こった息吹いぶきは、空気の中に漂っていた。 ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
  • 細胞質基質は半透明な液体であり、様々な細胞質の要素がその中に漂っている。
  • まるで、頭の中に漂っていた濃いきりが、清々すがすがしい風で一掃いっそうされたかのようだ。 片山憲太郎『紅 第02巻 ~ギロチン~』より引用
  • 二人がシャルミレインに着いた時、山々はまだ影の中に漂っていた。 クラーク『都市と星』より引用
  • 青いかあてんだるそうに垂れて、土室どまの中に漂うた酒と煙草のにおいを吸うていた。 田中貢太郎『水魔』より引用
  • 私達の眼は華やかにも沈痛を極めた色の中に漂うている許りである。 木暮理太郎『黒部川奥の山旅』より引用
  • 五感を失って、黄金色の やみ ただよ 闇の中に漂っているような気分だった。 冴木忍『カイルロッドの苦難 1 旅立ちは突然に』より引用
  • 登校してみると、そのうわさは悪臭のように学校中に漂い、あまねく広がっていた。 有栖川有栖『ダリの繭』より引用
  • 姑のつばで濡れた箸が、鍋の湯の中に漂っているさまを想像してしまうからだ。 林真理子『不機嫌な果実』より引用
  • だから櫂くんの亡霊がまだ部屋の中にただよっているのなら、出てきてほしいと思った。 野村美月『文学少女シリーズ14 “文学少女”見習いの、卒業。』より引用
  • しかし、その部屋の中に漂っている青味を帯びた霧が、まるで生命あるもののように動いている。 R・E・ハワード『大帝王コナン』より引用
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中に漂う の使われ方