不言実行

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  • 草食動物としてのおとなしい性格、不言実行型の誠実さが面接試験で審査員に良い印象を与えたのだろう。 稲垣美晴『サンタクロースの秘密』より引用
  • このように誰にも知られず人生の片隅においてひそかに不言実行せられている小善こそ、この世のまことの宝玉ではなかろうかと思った。 太宰治『惜別』より引用
  • それは三名が立派な武士過ぎたからで、というのは立派な武士がなにかする場合、それはやはり不言実行、近所のおばはんのごとくにやる前から、「実はこうこうこうこうこういうことをしようと思っている」など軽々に口にしないのが常だからで、彼らは互いに充分話し合うことがないまま各々独自に不言実行を行ったからである。 町田康『パンク侍、斬られて候』より引用
  • これからは、不言実行、という事にしましょう。 太宰治『惜別』より引用
  • そもそも不言実行は関東軍の伝統である。 半藤一利『ノモンハンの夏』より引用
  • 不言実行という言葉が示すように、昔から日本人は、べらべらしゃべって言ったことの半分しかやらないより、言わず語らずことを成し遂げるをもって美徳とする傾向がある。 縄田一男『捕物帳の系譜』より引用
  • 伯は沈黙を守る能はざる人にして、曾て不言実行といへる流行語を冷笑して曰く、言語あるもの必らず実行家にあらずと雖も、実行家にして不言なるものあらず。 鳥谷部春汀『明治人物月旦(抄)』より引用
  • そのひとつは、高邁な気質を異常に発達させるもの、他のひとつは、語らざるをもって善しとする、不言実行ともいうべきものである。 ハーン/平井呈一訳『心』より引用
  • 「不言実行」とか、「男は黙ってサッポロビール」とか、そういう表現は西洋にあるのだろうか。 養老孟司『涼しい脳味噌』より引用
  • 火星のように、男性がすべて勇士であるような好戦的なお国柄でも、女性というものは、大胆不敵な、危険をものともせぬ不言実行の男にかれるものだ。 バローズ『火星シリーズ04 火星の幻兵団』より引用
  • 彼は観相家のいわゆる「動中静」を最高度にそなえ、すなわち不言実行型の人間に共通な秘めたる能力を比類なく持っているようにみえた。 ヴェルヌ/木村庄三郎訳『80日間世界一周』より引用
  • カストロはラッパ型であり、チェは不言実行型だった。 三好徹『チェ・ゲバラ伝』より引用
  • 相沢八郎上飛曹によれば源田は不要なことは語らない不言実行の実践型の人、航空機の化身、予言者で昭和初期に源田から聞かされた話はいずれも実現していったという。
  • 外面的には武骨な、不言実行を信条とした潮くさい荒武者とみられていたが、いざ開戦となって戦場にでると、その戦闘指揮ぶりにはなぜか優柔不断の陰翳いんえいがまとわりついた。 半藤一利『指揮官と参謀 コンビの研究』より引用
  • 道子の好きな言葉は「不言実行」である。 山口瞳『人殺し(下)』より引用
  • 誠心誠意とか、不言実行、刻苦勉励、研鑽けんさん努力なんて四文字を、お説教の中でくりかえし聞かされ続け、しかつめらしくそれを口にしていた大人たちの不誠実さも反吐へどが出るほど見せられてきた戦後の若い世代には、この唄は我が意を得たりとばかり受け入れられたに違いない。 青島幸男『わかっちゃいるけど… シャボン玉の頃』より引用
  • しかしはつらつと燃えるような精力はこれに反比例してますますさかんになり、いぜんとして独身生活で、沈黙と寡言の中で、いわば不言実行の、大活躍を演じてきた。 ルブラン/保篠龍緒訳『813(上)(ルパン・シリーズ)』より引用
  • 彼は不言実行を以って密行を全うし、密行第一と称せられたが、釈迦仏より、多くの比丘衆でも学を好むことで、学習第一とも称せられた。
  • 松倉権助は、元来剛勇にして、不言実行の者であった。 柴田錬三郎『(柴錬立川文庫2) 真田幸村』より引用
  • 先生は浮気の美徳について金銭の威力について力説するけど、さういふことを考へるのは哲人だけで、一般に人間どもは浮気と金銭は不言実行の世界で、論ぜずして行ふところの証明論説を要せざる真理ぢやないですか。 坂口安吾『金銭無情』より引用
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