三昧橋
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家光が、天守閣にのぼって、夜景色を眺めやっている折、箱根山中に、火の手があがった。夜火か失火か、早川と須雲川が合流する湯本の三昧橋が、突然、燃え出したのである。あっ、という間に、三昧橋をはさんで居竝ぶ旅籠がぜんぶ、九軒全焼してしまった。
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夜火か失火か、早川と須雲川が合流する湯本の三昧橋が、突然、燃え出したのである。あっ、という間に、三昧橋をはさんで居竝ぶ旅籠がぜんぶ、九軒全焼してしまった。その報告をきいた家光は、伊豆守に、 「わしの上洛をはばもうとする者のしわざであろう」 と、云った。
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翌二十三日、家光が、海辺の松田屋敷に臨んで、海婦の鮑取りを見て、興に入っている頃、伊豆守は、急遽仮の三昧橋を架けるとともに、五万人を指揮して、箱根路を、湯本から三島まで、くまなく、探索させていた。