三度々々

全て 副詞
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  • 三度々々この仕度をするのは、主婦のお種に取って、一仕事であった。 島崎藤村『家』より引用
  • 六匹の猫に三度々々飽食ほうしよくさせることが可能なほど主人の文運は隆盛りゆうせいではないのだ。 井上ひさし『ドン松五郎の生活』より引用
  • 実際、このところ楡家の食卓はほとんど三度々々が芋パンの連続であった。 北杜夫『楡家の人びと (下)』より引用
  • 三度々々の食事の差入のほかは、なんの音沙汰もない。 柴田錬三郎『江戸群盗伝』より引用
  • 母は三度々々自ら父の膳を作り、酒の燗をつけ、時には飯までも焚かれた事がありました。 永井荷風『一月一日』より引用
  • 下男等は、局の下されたもので三度々々の食事をすますことができ、くらしの助けになると喜んでいた。 海音寺潮五郎『江戸城大奥列伝』より引用
  • 三度々々の食事の気分というものが、人間の生活にとってどんな影響を与えるかということは、普通世間の嫁姑継母しゅうとめままはは継子のあいだにしばしば経験されることだった。 徳田秋声『仮装人物』より引用
  • お八ツを買って慌てゝ帰って来ますが、三度々々の食事も、お風呂も、おシマツも人並ですの。 坂口安吾『安吾人生案内』より引用
  • 医者は雑誌など読ませないやうに、風呂へも長くいれては悪いし、御飯も咲子の不断の習慣の、三度々々の大盛の三杯を、二杯に減らした方がいゝといふので、出来るだけさうさせるやうにしてゐたが、何うかすると病院へ行くのを厭がつたり、自分で出来る洗滌せんでうも、成るべくずるけてゐたい方であつた。 徳田秋声『チビの魂』より引用
  • 其程それほどにしても、まだ其の趣好に適しなかつたものと見へて、父は三度々々必ず食物の小事を云はずに箸を取つた事がない。 永井荷風『一月一日』より引用
  • それに費やされるエネルギーは異質のものではなく、たとえば三度々々の食事をすること、以前あったように妻と争うこと、たまたま子供らに疎遠感と失望とを覚えること、そうした日常茶飯さはんの同じく神経を病む雑事と似たものにすぎぬように徹吉には思えた。 北杜夫『楡家の人びと (下)』より引用
  • へい、さようでございます、その鸚鵡蔵の、裏の竹藪の中に、安置されてあるのでございますがな、朝、昼、晩と、三度々々お斎を供えなければなりませんので。 国枝史郎『鸚鵡蔵代首伝説』より引用
  • それなのに、三度々々の食事には欠かさず自分の前においてある焼酎しょうちゅうびんにひっきりなしに手をのばすのである。 マン/高橋義孝訳『トニオ・クレーゲル/ヴェニスに死す』より引用
  • 貧弱な下宿の食膳をさえ、三度々々食べることにした。 国枝史郎『銀三十枚』より引用
  • この二月ばかり、自炊をする元気もなく、三度々々小川屋から弁当を運ばせたので、その勘定かんじょうは七八円までにのぼった。 田山花袋『田舎教師』より引用
  • けれども太政官は、冷飯が嫌ひで、三度々々例の上米を炊いた温いのを運ばしてゐるので、市人の面桶を其のまゝ眞似する譯には行かなかつた。 上司小剣『太政官』より引用
  • 二三日はお粥もめずらしかったし、おばあさんが三度々々小さなおなべてくれるはんぺんやおいもがどんなにおいしかったでしょう。 楠山正雄『祖母』より引用
  • あの時は三度々々梅干ばかりさしあげたが、今では寺でも相當の用意がしてある故、どうぞゆつくりして行つて呉れ、と勸められた。 若山牧水『梅雨紀行』より引用
  • 或る尖鋭な女流前衛芸術家が、「セックスはメシと同じであるから、三度々々のごはんを食べるように、セックスも解放的におこなわれなくてはイケない」という意味のことをいっていた。 安岡章太郎『犬と歩けば』より引用
  • 支那人のボーイもゐれば、日本娘のサーヴィスも受けられ、帳場のお神さんはひつきりなしに電話にかゝり、食堂のテーブルには、三度々々クレオソートの瓶が出してある。 岸田国士『従軍五十日』より引用
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