万端
全て
名詞
760 の例文
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他の人間も関わっている。皆準備万端で自分の位置について俺からの電話を待っている状態だ。俺がやつらに金を支払ったんだ。
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そして、お粂の留守をうかがって、あの家の裏手からそッと足音をしのばせて集まる。案内はこの家の裏に夕刻姿をみせた例の屑屋が万端呑みこんでいる様子。でも、念のためにと、水口の戸に耳をつけて、ジッと気配をみましたが、まず、あれから格別なんの変化もないあんばいです。
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その後の航海はまず平穏で、いよいよ松山へ達して帰宅して見ると、継母は既に人事不省に陥っていて、帰県した事を告げたが殆ど知れなかった。そうしてその夜死去したので、それから葬式万端の事を営んだのである。そこで前に立戻って、岩村県令は一度地方官会議からは帰県されたが、在京中にモウ内々の話しも済んでいたのであったろう、政府から、内務省の戸籍局長に転任を命ぜられた。
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ああ、何たる日本式!そのような日本式談合万端にこそ抵抗しているわれわれではないだろうか。世界のどこの反ファシズム文学者の会合に、そこに集ったひとたちの日常に不足しているとも考えられない一本二本の徳利がなければ座がもちにくいと考えられたためしがあったろう。
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「これで大丈夫よね」 ヴィクトリア女王のお顔がすっかりピカピカになるのを確認してから、ほっと息をついた。ところが、わたしの準備は万端でも、ヴェロニカはそうはいかなかった。なんと彼女は、自分でコルセットをつけようとして、もたついていたのである。
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そうしなければその土地には住んでいられないのである。そういう家に不幸のあった時には村じゅうの人が寄り集まって万端の世話をする。世話人があまりおおぜいであるために事務はかえって渋滞する場合もある。
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老人の右手が握り拳になり、単純に憤る。僕の横っ面を穿つ準備は万端だけど、実行に踏み切るのは大変に困難だ。妹を現状維持に守りたいなら僕の質問に付き合うしか名答がない以上、手を一度出したなら、息の根まで攻撃を届かせる必要がある。
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それからの数年間、カラーズはメルセネとマル・ゼスに時間をふりわけてその両方に勢力基盤をうちたてた。三八二九年にモルヴァン皇帝が死去した時は、すでに準備万端整っていた。
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明らかに彼らは農場の奪還を企てているのだった。これはずっと前から予想されていたことで、準備は万端出来ていた。スノーボールは住宅の中で見つけた古ぼけたジューリアス・シーザーの戦記〔「ガリア戦記」として名高い書物〕を研究していたのであったが、防御作戦を担当した。
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これで材料は整った。あんたらがいつ帰ってきてもいいように準備は万端整っておる。
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今年十九の仙一は、父親に似て背が高く、眉の初々しい若者だ。店のことから、飲んだくれの父親の世話まで万端ひとりで取りしきっている。
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再び薄い眉が現れ、それを見下ろしながら、やっぱり先に死なれるのは寂しいような気持ちにかられて、ふいに鼻の奥が熱くなった。死後のことは、まだ意識があるうちに、夫が万端整えてくれていた。一人で生活していく上で心配すること、困ることは何もなさそうだった。
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原っぱの端れあたりからの遠見だと、コンクリートの高さはわからないから何かの大きい工場のように見えるその建物が落成したとき、新聞に記事がかかれた。設備万端が改善されて、人が自由に暮すアパートのようだと語られているのであった。そして近日内部を公開して一般に見せるという記事である。
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おれは、皆にくり返しさんざん頼まれるのを待って、女房を見てやるが、やはりすぐに目を上げて、もう見てやらん。こうして儀式万端が全部終わってしまうまで、おれはこんなふうにふるまう。
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前日の準備も万端だし、今日もそこまでは起きていられると考えていいかもしれない。
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まるで絵画のような風景だ。その中に、助っ人たちによって宴会のセッティングも万端に調っていた。三方にお神酒、団子、野菜が供えられ、秋の花が活けられていた。
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うちの壕は入口のフタの傾斜がゆるやかでカンノン開きで見てくれの薄板で、それが弱点ね、機銃の玉なんかいくらでも通ります。其に、生活万端やるとすると狭いわ、一人で一杯です、電燈もないし。
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