七草さん
3 の例文
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その隣では香澄が知らん顔でそっぽを向いている。「七草さんが深雪姉さまの妹になるのは無理だと思われます」 この混沌とした膠着状態に石を投げ込んだのは、少し前から四人の側で聞き耳を立てていた水波だった。
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「私は当校のカウンセラーで、小野遥といいます」 「新入生の七草香澄です」 遥の自己紹介は香澄の顔から迷惑そうな表情が消えた瞬間を狙い澄ましたもので、香澄は考える間も無く名乗り返していた。「七草さんは確かC組だったかしら」 「はい、そうですが」 最初に呼吸を盗まれた所為で、香澄はすっかり遥のペースに乗せられている。
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だが隣に座る克人の制止に、今この席にいるのが自分たち親子だけでないのを思い出して渋々口を閉ざし腰を下ろした。「七草さん」 真由美がとりあえず落ち着きを取り戻したのを気配で感じ取って、克人は弘一に目を向けた。
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