一言半句も口

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  • 一言もいわない、一言半句も口に出てこないほど、彼は緊張していた。 ルブラン/保篠龍緒訳『813(下)(ルパン・シリーズ)』より引用
  • ところが、おれはその後彼女とひと言も口をきかなかった、五ヵ月ものあいだただの一言半句も口をきかなかったんだ。 ドストエフスキー/北垣信行訳『カラマーゾフの兄弟(1)』より引用
  • 私がこの部屋に入ってきてから、一言半句も口をはさもうとしなかった老人は、やはり無言のままうなずくと、立ち上がった。 山田正紀『氷河民族(流氷民族)』より引用
  • しかしこの頃になるとむしろ決然たる態度をとる必要に迫られていたのであって、彼女も、また夫もこの関係については一言半句も口に出さなかったのであるから、それだけに、自分の考えがけっして夫のそれに劣るものでないということを、実際の行動によって夫に証明してみせなければならなかったわけである。 ゲーテ/高橋義孝訳『若きウェルテルの悩み』より引用
  • すると、維摩居士は一言半句も口に説かず、ただ黙然もくねんすわっていた。 井上ひさし『ドン松五郎の生活』より引用
  • さて何濤は命を受けて、役所から役人部屋に帰ってくると、配下のもの一同を機密房へよび集めて捜索の相談をしたが、一同はたがいに顔を見あわせるばかりで、まるで、口に矢を射られた雁か、えらに針をひっかけられた魚かのように、一言半句も口をきかない。 施耐庵/駒田信二訳『水滸伝(二)』より引用
  • それに私は、いつか地主の近藤さんのうちのせがれが東京から帰っているときも、親子喧嘩げんかの仲裁に行ったが、某大学生というその伜は、私が一言半句も口がきけなくなるほど私を云い負かした。 井伏鱒二『多甚古村』より引用
  • 忠勝は、父と祖父の討死や、伯父植村新六郎の働きについては、飽きもせず幾度も幾度も忠朝に語り聞かせたが、自分の功名に関しては、一言半句も口にしなかった。 滝口康彦『粟田口の狂女』より引用