一五五ミリ
17 の例文
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また、この国には戦車が存在しない。あるのは、口径一五五ミリから三〇〇ミリまでの長距離砲だけである。これも他国では主力部隊の援護にしか用いられない代物で、常識では考えられない装備である。
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ある夜、国境あたりの海面を、錨をぶらさげたまま、潮に舟をのせて、ゆらゆら漂っていると、突然、陸で戦闘がはじまった。銃声は単発銃と連発銃、砲声は一〇五ミリか一五五ミリ榴弾砲であった。しばしば携帯火器のさえずりのなかで重機関銃が野太い咽喉声をたてて吠え、迫撃砲が花火のように鳴って、何発かの照明弾をうちあげた。
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それとも、異世界の、おれたちには到底理解し得ないセンサーが作動しているのか?再び一五五ミリ砲が火を噴き、残った兵士の大半を吹きとばした。地面でのたうつ負傷者へは、一二・七ミリ機銃の火線が飛ぶ。
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一五五ミリ砲の音が大きくなっている。溜弾が着弾する音も聞こえる。
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ヘルファイアの二発目を射っても無駄だったろうし、射たなくても運命は同じだった。一五五ミリ砲は音をたてなかった。そのくせ、弾丸は出た。
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傲岸に突っ立っていた兵士どもは、大慌てで伏せたり、戦車の陰に隠れる。一五五ミリ砲兼ミサイル発射器がどかんと来るかと思ったが、意に反して戦車は前進もしなかった。おれは背後に眼をやった。
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それぞれの辺の頂点に見張所の小屋が設けられ、二十四時間、ひっきりなしにヴェトナム兵が歩哨としてついているが、銃眼から覗いて見えるのは国道とゴム林だけである。一五五ミリ砲弾を入れる金属の筒がどの小屋にも一コずつぶらさげてあり、夜になると一時間おきに兵がそれを叩いて知らせあうことになっている。ねばねばして蒸暑い、寝苦しい、亜熱帯の濃密な深夜にカンカンとその音が答えあうのを、うとうとした耳に聞いて、何ひとつとしてアテにできないのにその場かぎりの安堵をおぼえて寝返りをうってつぎの瞬間の甘睡に陥ちこんでいくのが心の習慣となった。
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兵隊に犠牲を強いるよりは、伝説の恐怖を破ることを選んだらしい。一五五ミリ砲身が約二〇度の角度に持ち上がり、火を噴いた。おれの位置から六、七メートル背後の天井が、炎と爆煙とを撒き散らした。
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鉄骨製のモノコック構造の骨組みに速乾性コンクリートが流し込まれ、工事はわずか一日で終わった。ここに一五五ミリ砲が据え付けられ、対岸の門司をにらんでいる。砲台を中心に二基の機銃座が設けられ、これが通称・巌流島第三砲台陣地のすべてだった。
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破壊された港湾施設、瓦礫だけが、夏の光を浴びて輝いている。トーチカから突き出した一五五ミリカノンの砲身は、空しく敵影の見えぬ門司に向けられていた。来須は水上バスに乗って、たまにこの陣地を訪れていた。
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だが、北朝鮮軍は、この国連軍の銃火の不撤退陣地を「秋風が高粱畠を渡るように音もなく通過」してしまった。しかし、この頃になって、米軍には一五五ミリ砲の増強などがあったりして、北朝鮮軍戦車の威力も緒戦の烏山の頃ほど一方的な脅威ではなくなった。その上、北朝鮮軍飛行機は急激に少くなり、どの重要戦闘にも北朝鮮空軍は数えるほどしか出動していない。
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銃身だけ出して盲射ちしたAK47の弾丸が、奴のどこかに命中したのである。次の瞬間、ゆきの背後の岩壁に一五五ミリ砲弾が炸裂し、爆風がグラマーな肢体を覆った。
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砲台の主役と言うべき一五五ミリ砲から放たれた徹甲弾が、徹かな放物線を描きスキュラに吸い込まれてゆく。一体のスキュラが炎に包まれ落下していった。
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パリではじめて舌と歯の精妙な性技を教えてくれた年上の女のあたたかい灰青色の眼の輝きが見える。ジャディン地区のがらんどうのガレージの蚊帳つきベッドのなかで戸外で一五五ミリ砲が吠えたてる轟音にも屈せず一匹の蚊の羽音を聞いて〝ムオイ!
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一五五ミリ砲、下関側へまわせ!
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この二日後にトゥ中佐とヤング少佐の意見が一致して、グランド・オペレーションがおこなわれることになった。附近の前哨陣地の兵をかき集め、ふつう一大隊が三〇〇人なのに二〇〇人の小型大隊、それを三つ、後方からは一五五ミリ、上空からはサイゴンから呼び寄せたガン・シップで、ゲリラの聖域のジャングルに浸透する。この作戦はかつてこれまで一度も手をつけたことのない聖域に浸透することでこちらもやる気があるのだということをあちら側に思い知らせるのが大目的だとのことであった。
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