ヴォルフガング・ハウブリッヒ
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アングロ・サクソン族やフランク族、あるいは他の西ゲルマン部族においても、たいてい王族の系譜はヴォータンやガウトのような神話上の存在を始祖に置いていることから考えれば、シグルズが神々の系譜上に置かれることは伝承として古い可能性がある。ヴォルフガング・ハウブリッヒは、アングロ・サクソンの国デイラ王国の系譜にはsigi-から始まる似たような名前が多い上に、その始祖をヴォータンとしていることに触れている。大陸でも北欧でもジークフリートの父とされるジークムントとジークフリートの関係についてはさまざまな解釈がある。
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ジャン=ダーク・ミューラーは、7世紀までジークフリートに相当する名前が見られないことからして、シグルズの方が元々の語形をより反映していると主張している。ヴォルフガング・ハウブリッヒは、2言語が用いられていたフランク王国において、元々の*Sigi-wardがロマンス語の影響を受けてSiegfriedの語形が発生したとした。根拠として、音声学的には、ドイツ語のSiegfriedはロマンス語では*Sigevertの語形をとると考えられるが、これはドイツ語Sigefredのロマンス語形でもあることを挙げている。
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