オタトモ
全て
名詞
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義雄等は東京から來て、事業が小規模なので、マオカの問屋と直き取引にしてゐるから、上京の必要もないままに、且は第一期の失敗を恢復するつもりで、第二期の仕事に、手を出す用意をした。マオカから七里ほど北のオタトモといふところに製造所があるのだが、そこは八月から浪が荒くなるので、四里ばかり手前へ假製造所を定め、また別に一ヶ所、マオカの南一里ばかりのテイヤにも設けた。ところが、二ヶ所とも、義雄の出發するまでは仕事を初めることが出來なかつた。
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そして原料を多く買ひ込み、出面の人數をふやしさへすれば、仕あがりの箱數が多くなるから、それだけ利益も亦多くなること。蟹一疋に附き、マオカで二十錢から二十五錢もしたのに、少し不便なオタトモでは始終八錢の値段を保つてゐたが、それも雜漁者數名を抱へて置けば、ずツと安い割合になること。ここ三四年で蟹は取り盡されてしまふかも知れないから、やるものは充分機敏に早くやらなければならないこと。
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