ような紅い

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  • 横から見たら首の根っこが鼠の裸児はだかごのようなべにいろをしていた。 北原白秋『フレップ・トリップ』より引用
  • その左乳房にナイフの柄が突っ立っていて、柄元のあたりにぬめるような紅いものがあった。 峰隆一郎『殺人急行北の逆転240秒』より引用
  • 其傍そのかたわらには、彼の運命を象徴するような紅い椿の花が、地に落ちて砕けていた。 岡本綺堂『飛騨の怪談』より引用
  • お芳は十八で、いつも色づいたりんごのような紅い頬を光らせている。 藤沢周平『暁のひかり』より引用
  • なおその正体を見届けようとして近づくと、魚はたちまちに牡丹のような紅い大きい口をあいて正面から大原にむかって来た。 岡本綺堂『鐘ヶ淵』より引用
  • 夏に引き裂いたような紅い色の花をつける。
  • 微かに笑みを含んだような紅い唇で、晴明が答えた。 夢枕獏『陰陽師付喪神(つくもがみ)ノ巻』より引用
  • その上からショールのような紅い布を羽織っている。 丈月城『カンピオーネ! 01 神はまつろわず』より引用
  • そう言いながら倉地は愛子の顔ほどもあるような大きな手をさし出して、そうしたい誘惑を退けかねるように、紅椿べにつばきのような紅いその唇に触れてみた。 有島武郎『或る女』より引用
  • その燃えるような紅い空の下で音楽の響きが更に調子を高めると、花のかげから無数の毒蛇がつながって現われて来て、楽の音につれて一度にぬっと鎌首かまくびをあげた。 岡本綺堂『玉藻の前』より引用
  • と妾に云うので、それで始めて気がついてよくよく幼童の髪を見ると、向うでも髪に、妾と同じような紅いリボンを、数も同じく三つつけていたのであった。 海野十三『三人の双生児』より引用
  • ブラックロッドの、汗の玉の浮いた顔の左まぶたから頬にかけて、道化の化粧のようなあかい筋が走っている。 古橋秀之『ブラックロッド』より引用
  • そういいながら倉地は愛子の顔ほどもあるような大きな手をさし出して、そうしたい誘惑を退けかねるように、紅椿べにつばきのようなあかいその口びるに触れてみた。 有島武郎『或る女』より引用
  • 静かな夜空は炎のような紅い空と虚空に回る水晶の歯車に、月に照らされた庭は空の紅さに反するように白い雪原に変わり、それ以外のものはみんな消えてしまった。 言乃葉『出席番号32番 衛宮』より引用
  • 気温はぐんぐん上り、夕方ごろには頭上をおおっていた厚い雪雲も北へ流れ去って、血のようなあか夕映ゆうばえが東京の空を染めた。 光瀬龍『所は何処、水師営 SF西郷隆盛と日露戦争』より引用
  • 濁った血のような紅いグローブが、内藤の両手にはめられる。 沢木耕太郎『一瞬の夏』より引用
  • 大酒呑の父親おやじが夕日のような紅い胸を憶出しました。 島崎藤村『旧主人』より引用
  • まことに氏の哲学は南国の燃え立つような紅い花や、裸体の女を思わせるような情熱的な色に乏しく、北国の風の落ちた大海の深い底を秘めて静まり返ってるのを見るような静穏なものである。 倉田百三『愛と認識との出発』より引用
  • さて今からざっと八年前のとある黄昏たそがれごろのこと、この鷲の巣岩の沖を通る船の上から、望遠鏡か何かで、折から濃い夕闇につつまれてゆく岸の上に眼をそそいでいる人があったとしたら、その人はきっと、暗緑色の岩の中腹に、蛇苺へびいちごのような紅い斑点がチラチラしているのを発見したことでしょう。 横溝正史『蔵の中・鬼火』より引用
  • 濡れたような紅い唇、何か毒々しい花のようで、いっそ無気味にさえ見える、慧眼な医師ならば、この美しい唇の上に、梅毒の明らかな先駆症状を読み取るであろう。 久生十蘭『魔都』より引用
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