やうに聞える

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  • やがて彼には彼女たちのお喋舌りが手にとるやうに聞えてきた。 堀辰雄『ルウベンスの偽画』より引用
  • この詞は己にはなんだか人が言つて聞かせたのを受売をしてゐるやうに聞えた。 森林太郎『鱷』より引用
  • 暑い風の無い日で、油蝉の声が裏の崖の方から炙りつくやうに聞えてゐた。 田中貢太郎『黒い蝶』より引用
  • 狸が腹鼓を打つたのが、拍手のやうに聞えたのではあるまいかとも思つた。 上司小剣『天満宮』より引用
  • 一列の人々の話までも手に取るやうに聞えるのである。 島木赤彦『諏訪湖畔冬の生活』より引用
  • さういへば成程先つきから向うの方でぶりきを叩いてゐる音が、外のどこかでのやうに聞えてゐた。 鈴木三重吉『赤い鳥』より引用
  • これあ変だと思つて横になつてると、目の前で話してる人の言葉がずつと遠方からのやうに聞えましたよ。 石川啄木『道』より引用
  • そこで切られては皮肉のやうに聞えるが、さうぢやないんだよ。 岸田国士『驟雨(一幕)』より引用
  • むちの音や鬼の怒り声がひょうや雷のやうに聞えて来ました。 宮沢賢治『ひかりの素足』より引用
  • しかもわたくしの耳のそばでささやくやうに聞えました。 岡本綺堂『停車場の少女』より引用
  • それでゐて、向うの話し聲は手にとるやうに聞えてくる。 堀辰雄『麦藁帽子』より引用
  • 急に其時、心の底の方で声がして、丑松を呼びいましめるやうに聞えた。 島崎藤村『破戒』より引用
  • さう言つてゐるやうに聞えます。 宮原晃一郎『幸坊の猫と鶏』より引用
  • ぢぢと鳴く庭前の、虫の声さへ手に取るやうに聞えて来た。 菊池寛『真珠夫人』より引用
  • 明るく暮れて行く静かな空に反響する子供達の歌声が、ものうく夢のやうに聞えた。 池宮城積宝『奥間巡査』より引用
  • 空には煤煙ばいえんかすかに浮び、子供の群集する遠い声が、夢のやうに聞えて来る。 萩原朔太郎『田舎の時計他十二篇』より引用
  • それが何か生物の不吉な斷末魔の悲鳴のやうに聞えた。 小林多喜二『防雪林』より引用
  • あなたなら、私自身の心が、私に云つたやうに聞えたとでも、形容なさるのでせう。 芥川竜之介『猿』より引用
  • それは折角の長老の言葉も古い比喩のやうに聞えたからです。 芥川竜之介『河童』より引用
  • 風が強くなつて来ると、その音がゴオーと一色ひといろに集つて、滝でも落ちて来るやうに聞えます。 土田耕平『天童』より引用
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やうに聞える の使われ方