もっと生々しい

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  • いやあるいは、もっと生々しい話をしたのかもしれない。 保阪正康『東條英機と天皇の時代(上) 軍内抗争から開戦前夜まで』より引用
  • でも震災後に聞こえてきた『助けてくれ』という声は、本当にもっと生々しいものだった。
  • 緑と金色のひとみの婦人が語ったことは、母が書きとめていた話より、もっと生々しくおそろしいものだった。 上橋菜穂子『獣の奏者 Ⅳ 完結編』より引用
  • 小林多喜二は人民解放史と文学史との上にうけとられているというより、もっと生々しく、現代の心理のなかに生きている。 宮本百合子『小林多喜二の今日における意義』より引用
  • その瞬間、この少年には、葉子の方が、もっと生々しい、美を持っているように思えた。 蘭郁二郎『夢鬼』より引用
  • もっと生々しい、無数の蛇が肌の下に入り込み、ぞよぞよとうごめく生理的な不快感だ。 福井晴敏『機動戦士ガンダムUC 02 ユニコーンの日(下)』より引用
  • 昨日まで彼がこの瞬間に期待していたものは、もっと生々しい恐怖、心の痛み、烈しい自責だった。 遠藤周作『海と毒薬』より引用
  • 仕事で使うのとは違う、もっと生々しい感情を湛えた瞳がじっと注がれ、やがて外された。 福井晴敏『川の深さは』より引用
  • 巣鴨のうどん屋さんで、哀しそうに目を伏せてつぶやいていた言葉が、さっきよりもっと生々しく聞こえてきて、胸が不安でいっぱいになった。 野村美月『文学少女シリーズ10 “文学少女”見習いの、初戀。』より引用
  • それは、組合の名誉に泥を塗ったことにたいする恥ずかしさほど熱いものではなかったけれど、もっと生々しいものであった。 ウルフ/岡部宏之訳『新しい太陽の書1』より引用
  • 流氓やクズどもはもっと生々しい匂いを発散させてる。 馳星周『不夜城完結編 長恨歌』より引用
  • ドラマはもっと生々しいものよ。 林真理子『ロストワールド』より引用
  • 恐怖や嫌悪などという生易しい感情よりも、もっと生々しく由々しい衝撃で、彼は真っ直ぐに立っていることすら出来なくなった。 虚淵玄『Fate/Zero Vol.2 「王たちの狂宴」』より引用
  • くだんのインディアンのものではなく、もっと生々しく肉の香りを漂わせて、鼻先をすっと抜けていく。 鈴木光司『ループ』より引用
  • 実物を見るのははじめてだが、彼ら自身が忠長に対して忍法云々と高言した記憶もさることながら、それより彼女にはもっと生々しい、恐ろしい記憶がある。 山田風太郎『忍びの卍(まんじ)』より引用
  • その中央に、この二人の作家に直接間接影響をもっている志賀直哉氏の生き方と芸術的境地とを置いて考えると、池田氏、尾崎氏、それぞれ志賀的完成をあばいてもっと生々しく自分を確立しようという努力の途上で、今日どんな方角へ出て来ているかという点が真面目に考えられるのである。 宮本百合子『文芸時評』より引用
  • 私は本当に他出という表現で云われている、それよりもっと生々しい緊密さ、謂わばこっちが風邪をひけばそっちも風邪をひく位の肉体的な感じで感覚している。 宮本百合子『獄中への手紙』より引用
  • まだ読めはしなかったけれど、つづきものの小説を母に読んで聞かせてもらって、現実世界にはないところの、しかしそれよりももっと生々しい夢を生み出す、あの活字というものの不思議な魔力を、あの鼻をくすぐる甘い印刷インキの匂を、むしろ怖いもの見たさの気持で、どんなにか憧れていたことであろう。 江戸川乱歩/紀田順一郎編『江戸川乱歩随筆選』より引用
  • ハインロトに見せかけた豚の臓物のかたまりは、ほんとうの死体のときよりもっと生々しく、おぞましく映った。 ヨーヴィル『ドラッケンフェルズ』より引用
  • むしろもっと生々しく積極的な苛立ちで〈善意〉や〈無償〉をいつも収奪される側の〈弱〉〈小〉〈醜〉〈卑〉という視方に変貌している。 吉本隆明『悲劇の解読』より引用