もかくやと思われる

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  • むかし鞍馬の僧正ヶ谷における牛若もかくやと思われるばかりだった。 吉川英治『私本太平記』より引用
  • ただし、アラビアの仙女たちの食事もかくやと思われる類いの東洋風の料理であった。 アレクサンドル・デュマ/泉田武二訳『モンテ・クリスト伯(3)』より引用
  • 膚はミルクさながらの白さで、繻子しゅすもかくやと思われるほどの柔肌やわはだだった。 アポリネール/須賀慣訳『若きドンジュアンの冒険』より引用
  • 唇はあかく小さく、もの言う声は天上の迦陵頻伽かりょうびんがもかくやと思われるばかりだった。 光瀬龍『征東都督府』より引用
  • この新しいバイブルを、弟子たちに語るパウロもかくやと思われるような調子で読んでやったのである。 ミラー/大久保康雄訳『南回帰線(下)』より引用
  • 地獄の鬼のすすり泣きもかくやと思われる奇怪な声だ。 高千穂遙『美獣 神々の戦士』より引用
  • その時、煙の背後から、恐竜もかくやと思われるような咆吼ほうこうとどろきわたった。 川又千秋『天界の狂戦士』より引用
  • 花盛りのもと、さながら極楽浄土もかくやと思われるばかりの有様であった。 田辺聖子『新源氏物語』より引用
  • まったくそれは、有事における自衛隊もかくやと思われるばかりの、度を越した緊張ぶりだったのだ。 山田正紀『謀殺のチェス・ゲーム』より引用
  • レスター・リースは映画界の大御所と呼ばれる監督もかくやと思われる綿密さで一場を演出した。 ガードナー/池央耿訳『緋の接吻』より引用
  • いつものように、天使もかくやと思われるばかりの、ほんのりと紅味のさした容貌であった。 E・E・スミス/川口正吉訳『ヴァレロンのスカイラーク』より引用
  • その時、墳墓の中の変容もかくやと思われるばかりに、その百歳に近い老人は若者のようにすっくと身を伸ばした。 ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
  • それはともかくこの嘉永六年という年は、次第に物情騒然として末法の世もかくやと思われるほどの明け暮れとなっていったのでした。 中村彰彦『恋形見』より引用
  • かくて協議にと移りましたが、全世界の高僧たちの宗教大会議もかくやと思われるほどの喧囂と讒謗に終始したのです。 バルザック/小西茂也訳『風流滑稽譚(第二輯)』より引用
  • 彼女はまるで天使もかくやと思われるばかりの甘い声の持主で、その声を聞くと、負傷兵たちは瀕死の眼差を彼女のほうに向け、マドンナを見たような気分にひたるのだった。 アポリネール/須賀慣訳『一万一千本の鞭』より引用
  • 西行法師の歌もかくやと思われる風情ふぜいである。 安部龍太郎『戦国秘譚 神々に告ぐ(上)』より引用
  • 八寒地獄の散歩道プロムナードもかくやと思われるばかり。 久生十蘭『ノンシャラン道中記』より引用
  • ドストエフスキイの「死の家の記録」にでてくる兇暴無類の囚人ガアジンという男もかくやと思われるようなやつで、生得の殺人者とはああいう男のことをいうのだろう。 西尾正『放浪作家の冒険』より引用
  • ナルシサスもかくやと思われる美しい顔立ちに十九歳の若々しい肉体は、アポロのように見事に発育して引きしまっています。 田中英光『オリンポスの果実』より引用
  • 夫人は京極佐渡守の叔母にあたる人で、まことに恋聟というべく、夫婦仲の甘いこと蜜もかくやと思われるばかりだった。 五味康祐『十二人の剣豪』より引用
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