どうも思わしくない
13 の用例
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どうも思わしくないから、又カフェーへ逆もどりしようかって云ってたわ。
林芙美子『放浪記(初出)』より引用
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どうも思わしくないから、又カフエーへ逆もどりしようかって云ってたわ。
林芙美子『新版 放浪記』より引用
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それでも無理をして会議に出席していたが、八日には激痛のため動けないまでに病状は悪化した。
医師竹田祐伯が呼ばれ、付きっきりで治療にあたるが、どうも思わしくない。
会議に出られないので、藩庁内の一室をあてられた病室で、呻きながら討議の様子を聴き、床に就いたまま書面で弁論応答するという苦行が数日つづいた。
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古川薫『桂小五郎(下)』より引用
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車の売込みがどうも思わしくないので、福島市に仙台時代の顧客がいるのを思い出して、そこに仙台から列車で行ったのです。
先方は山下喜市という海産物商ですが、午後十二時半ごろからその店で、二時間ばかり話し、三月にライトバンを一台持ってくる約束ができました。
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松本清張『証明』より引用
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深夜のラジオを四年ほど続けたころ、朝日放送からテレビの仕事が入った。
夕方、六時台のニュースの時間が、どうも思わしくない。
その時間帯をいじることになり、六時から六時十五分までの十五分間番組を作りたいらしい。
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難波利三『小説吉本興業』より引用
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それから数年後、私は韓国へ行ったとき、固城郡石馬里をたずねてそれもみている。
そして、写真にもとったのであるが、しかし、私のそれはどうも思わしくないので、NHKの水谷慶一氏から提供された、それのほうをみてもらいたいと思う。
なおまた、淀江町・上淀廃寺跡出土の壁画のことをみたついでに、こちらのほうもちょっとみると、見つかれば見つかるもので、上淀廃寺跡のそれが明らかとなってまだ十日とたっていない五月二十三日、こんどは大和の当麻町で、白鳳時代の石仏が出土したことが明らかとなった。
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金達寿『日本の中の朝鮮文化 08 因幡・出雲・隠岐・長門ほか』より引用
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そこで四方太氏にふたりのことを頼んで、単身大阪へ出ると、そこで三年ほど働いていた。
しかし、大阪のほうもどうも思わしくないので、また小豆島へ舞いもどって来たんですが、するとそれから間もなく琴絵さんがうまれた。
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横溝正史『仮面劇場』より引用
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その話だと、ルドーは神経を病んでいて、いつ何時発狂するか、さもなければ一命にかかわるようなことになりかねないということでした。
週に一回、医者が診察に来ましたけれど、ビットンは坊ちゃまはよくなったといわれたということもあれば、どうも思わしくないといわれたと語ることもありました。
スーザンに車椅子を押させて散歩から帰って来たとき、わたしも一度医者と出会い、自動車に乗りこむまえに、思いきって話しかけてみたのです。
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フィルポッツ/井内雄四郎訳『闇からの声』より引用
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夏になって、おはるの容態はやはり悪化した。
持病の脚気がどうも思わしくないのである。
そんな最中に、章二郎の兄が心臓の発作で急死した。
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平岩弓枝『江戸の娘』より引用
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彦兵衛は生まれついて肩の張る性質で、随分、上手だという按摩の手にかかったが、次第に癖になってしまって、ちっとやそっと押してもらっても効かなくなり、鍼療治や灸おろしもやってみたが、どうも思わしくない。
ところが、昨年の秋に本湊町に住んでいる浪人で、松田元右衛門というのが、柔術から考え出した療治をしていて、いささか荒っぽいが、彦兵衛のようなのにはまことによく効くと教えられて、行ってみたところ、成程、具合がいい。
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平岩弓枝『御宿かわせみ 02 江戸の子守唄』より引用
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マリラは、もしその無言の訴えをしりぞけたなら、きっとそれに生涯つきまとわれるだろうと思って、不気味になった。
その上、ミセス・ブリュエットがどうも思わしくない。
こんな女に、繊細な、神経過敏な子供を渡すのだって!
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モンゴメリ/中村佐喜子訳『赤毛のアン』より引用
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ところがどうも思わしくない。
南伸坊『笑う茶碗』より引用
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彼はこんなことではならぬと気を取り直して又別に書いて見た。
どうも思わしくない。
余りにさっぱりしすぎている。
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志賀直哉『小僧の神様・城の崎にて』より引用