その香ばしい

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  • 壁に接してる一本のアカシアがその香ばしい枝を隣りの庭の上にたれていた。 ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』より引用
  • その香ばしい匂いをあたり一面にふりまく張本人こそ、このうちわ。 平松洋子『アジア おいしい話』より引用
  • 路傍のまがきの向こうには、眼には見えなかったがある庭に蜜蜂みつばちの巣があって、そのかんばしい音楽を空気中にみなぎらしていた。 ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』より引用
  • 竜太は、その香ばしいというには少々焦げ過ぎた餅をかじりながら、どうしたものかと思っていた。 阿久悠『続・瀬戸内少年野球団紅顔期』より引用
  • なにがおいしいといってあなた、焼けた石に直接触れたごはんがパリパリに焦げた、その香ばしいこと! 平松洋子『アジア おいしい話』より引用
  • そこで気がついたのだが、子供は片手に小さな紙袋をしっかり握り、中身が何であるかはその香ばしい匂で早くも見当がついたので、僕は変にこそばゆい期待をいだいて子供を電気コンロの前に坐らせた。 福永武彦『夢みる少年の昼と夜』より引用
  • その香ばしい匂いをぎながら、恥毛を分けて、舌をけた。 南里征典『麻布憂愁夫人』より引用
  • それでわれわれは、コゼットが目をさましたおりのその香ばしい多少取り乱れた姿については、少しも筆を染めないでおこう。 ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』より引用
  • おれは靴で、その炎をふみ消し、しばらく、その香ばしい〃砂のやける臭い〃をかいでいた。 小松左京『神への長い道』より引用
  • 床には一面に干し草のクズがバラ撒かれ、そのこうばしいにおいに混ってかすかだが金錆かなさびと動物のにおいがする。 東郷隆『(定吉七番シリーズ 4) ゴールドういろう』より引用
  • ブラウン・ソースにおおわれてあらわれたその肉塊は、ナイフにほとんど抵抗すら感じさせぬ柔らかさで、バラ色の均質の肌をさらし、一口、舌にのせたその香ばしい甘さと溶けるような崩れかたは、全会食者、辻氏が新種のソーセージでも開発しおえたのか、と目をむいたほどの、絶品であった。 荻昌弘『男のだいどこ』より引用
  • 本場とも言える北海道での代表的な調理法の一つは「焼き螺」で、中身を引き出して内臓を除き、エゾバイ科のものであれば唾液腺を取り除いてから殻に戻し、網の上で焼きながら醤油など調味料を垂らし食べるものであるが、その香ばしい匂いで客を誘うツブ焼き屋台などは当地の風物の一つである。