その物々しい

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  • その物々しさにびっくりしたが、もっと驚いたのは三人の婦人刑事の姿だった。 胡桃沢耕史『翔んでる警視正 平成篇2 ゴンドラの花嫁』より引用
  • その物々しさが、天変のあった直後だけにことさらただごとでなく思われる。 吉川英治『鳴門秘帖』より引用
  • 私もその物々しさに度を失はずにはゐられなかつた。 南部修太郎『疑惑』より引用
  • その物々しさを見ると、主人も相当にたしなみがあるらしい。 中里介山『大菩薩峠』より引用
  • 要塞と呼ばれるのはその物々しさのためである。
  • 殺人事件はもう落着したのに一体これから何が起るのかと、その物々しい姿を不審そうに見ている。 胡桃沢耕史『翔んでる警視正 平成篇2 ゴンドラの花嫁』より引用
  • 神崎はまるでこの事件に好奇心をつのらせている野次馬の一人になったような気分で、その物々しい騒ぎを見物しながら新宿へ着いた。 半村良『獣人伝説』より引用
  • その物々しい武者どもを乗せて、害意なしなどとは子どもだましの虚言である。 吉川英治『三国志』より引用
  • その物々しさにおそれをなしたのか、四人のガードマンのあいだを通る人たちは、いずれも早足になっていた。 山田正紀『ふしぎの国の犯罪者たち』より引用
  • 殊に、その物々しい異常な事実を目撃したら、恐怖が先に立って、人に云えたものではなかろう。 松本清張『日本の黒い霧(下)』より引用
  • チャンドラグプタ時代の宮廷の様子を記したメガステネスの記録は、その物々しさを伝えている。
  • いったい何をそのように興奮しているのだろう、今朝治はその物々しさにふきだしたくなるような滑稽さを感じましたが、そのとたん何やら激しい痛みが、体の一部からぐぐんと強く脳に響いてきたのです。 横溝正史『蔵の中・鬼火』より引用
  • 「その物々しい白い髯は、そうそう苅ってしまってはどうか」と、刑部老人は思った。 国枝史郎『生死卍巴』より引用
  • 稔たちは入学以来二年間、毎日のようにお目に掛っているからべつに驚きはしないが、初めて裏門校長を見る人は、その物々しい扮装いでたちにおそらく目をみはるはずだ。 井上ひさし『青葉繁れる』より引用
  • その物々しい身体からだで私を圧迫するように、ノッシノッシ近付いて来ると冷やかに私を見下した。 夢野久作『暗黒公使』より引用
  • その物々しい顔つきの彼は、偶像の祭壇に香を焚く半長靴をはいた、異装の邪教徒ともみえた。 コンラッド/田中西二郎訳『青春・台風』より引用
  • 行装美々しくとでも言いたいが、その物々しさに拘らず、露都ペテルブルグの賑わいを見て来た眼にはすべてがひどく貧しく空疎に見えた。 井上靖『おろしや国酔夢譚』より引用
  • あるいはその物々しい忠義よばわりの後に、あわよくば、家を横領しようとする野心でもあるのかも知れない。 芥川竜之介『忠義』より引用
  • 高貴のなさることは概して下賤の常識では計りかねる非凡なところが多いのだから、その物々しい覆面も例の伝だと思ってさしてあやしむこともなかった。 久生十蘭『魔都』より引用
  • その物々しい巡査達が幾ら三尺棒で追い立てても、集まった村人達は庭先にも縁側にもずかずかと入りこんでくる。 岩井志麻子『ぼっけえ、きょうてえ』より引用