その一言半句

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  • だからわたしは、その一言半句をいつもおよび腰できいていた。 下田治美『愛を乞うひと』より引用
  • と、その一言半句、ひとみの働きまでを、彼はながめ入った。 吉川英治『新書太閤記(七)』より引用
  • はかなく、ちぎれちぎれの記憶にすぎなかった母の言葉が、ふいにその一言半句にいたるまで克明によみがえってきて、塔九郎はいま自分がなにをなすべきかを、はっきりと覚っていた。 山田正紀『闇の太守』より引用
  • そんなときには私はまったくのでくの坊になってしまって、自分で自分が恥ずかしいくらいですよ、で、なんとかしてその共通の論題に一言半句でもくちばしを入れてやろうと思って、夜会の間じゅう文句をさがしているわけですが、その一言半句だって、まるでわざとみたいに、見つからないんですからね! ドストエフスキー/北垣信行訳『貧しき人びと』より引用
  • 小坂部は息をつめて、その一言半句を聞き洩らすまいと耳を傾けながら、片手は胸に忍ばせた懐剣の柄を固く握りしめていた。 岡本綺堂『小坂部姫』より引用
  • しかし房枝は、その一言半句いちげんはんくも聞きのがさなかった。 海野十三『爆薬の花籠』より引用
  • 趙家の人となった愛卿は、身のとりまわしから言葉の端に至るまで、注意に注意を払い、気骨の折れる豪家の家事を遺憾いかんなしに切りもりしたので、趙は可愛がったうえに非常に重んじて、その一言半句も聞き流しにはしなかった。 田中貢太郎『愛卿伝』より引用