かち取り
全て
動詞
18 の例文
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弱電派出身の第二代目の社長の椅子がほぼ約束されている身分である。しかも、その大部分は自分のかけひきと才能によってかち取られたものなのだ。最初の起動力は妻のヒキによって与えられたかもしれない。
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地上の延長から切り離されて、天の末端に足をかけたかのような、そんな大景観が目の前に展開している。それも車やロープウェイで駆け登って来たのではなく、一歩一歩自分の足でかち取った眺めである。「無理をしない方がいいですよ」 棟居は柔らかく注意した。
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気に入らないこと、妥協したくない線。それをなんとか自分の胸に押しこんで、妻や子のために繁栄をかち取ろうとしている。「お前も日本人になるか」 大野もふざけたように言った。
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いいえ、わたしたち人間が永遠の生命を許されるのは、影たる身に堕ちてからの話だわ!一万年昔、わたしは永遠の生命をかち取るために死んだのよ!さあ唇をお出し、強い男!
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今後も陽気なときはあるかも知れん。しかし、それは特権としてあるものでなく、かち取るものだろう。ロビンソン・クルーソーみたいに、沈みかかった船から運び出す、斧一つ、壺一つ、鳥わな一つというように。
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愛にかけて誓いますが 私の国のこのうえなく美しいおとめたちも、 この顔を愛しておりました。私はこの顔色を変えたいとは思いません、 ただ、私の女王様、あなたのお心をかち取るためにならば別ですが。
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この戦いで、ウェールズ軍の放った矢がヘンリー5世の頬を貫いた。ヘンリーは重体で意識も混沌としていたが戦場を離れず、イングランドの勝利をかち取った。ヘンリー5世はこれらの優秀なイングランド・ウェールズの弓兵を、大規模な形で彼らをアジャンクールの戦いで活用した。
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雌がわたしたちとなかよくなるにはそれよりももっと長い時間がかかった。だが気をつけて親切にしてやり、肉を食べるときは必ず分け、手から食物を食べさせることによって、ついには二頭の信用をかち取ったのだった。とはいってもそれはずっとのちのことだが。
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これをポピュラー部門においていかに創造するか?より多くの夢と驚きを企画に盛りこんだほうが、万博プロデューサーの栄冠をかち取るのだ。しかし、どんなにすばらしい企画をつくってみたところで、それが実行不可能なものであっては、何にもならない。
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多少のあいまいな表現を避けられなかった幾つかの点を、反対訊問で訂正することができたので、ビクリー博士は検事長に正面きってにやにや嘲笑したいのをこらえて、被告席へもどった。自分の釈放をかち取るために、自分自身も小さくない役割を演じたということは、いい思い出になるだろう。ビクリー博士は自分自身にこれほど激しい満悦をおぼえたことはあまりなかった。
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だが、八郎はいたずらに策を弄んだわけではなかったろう。幕府から大赦をかち取ったものの、八郎はなお幕府の監視下にある眇たる孤士であった。浪士募集はこうした幕府の緊縛を脱し、同志を握って再起するための、いわば起死回生の策だったといえる。
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井沢は、しばらくの間、あの男のことを忘れていた。生きていくための現在をかち取っていくだけで精一杯の生活に過去の追憶や怨念をかえりみる余裕はなかった。ようやく安定した生活を獲得して初めて、これまで辿って来た過去の軌跡を振り返るゆとりが生じたのである。
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その富を思い出すと、中学に行かずに、好きな武井と結婚させたのはよかったと、改めて耕作は思う。とにかく今、耕作は、独力で師範学校卒と同じ資格をかち取ったのだ。節子も、看護婦の資格を取ることができた。
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「これと、それと、もうひとつこれをやらないと、この戦争に負けるぞ」という、あらためて述べる必要もないほどわかりきった議論を持ち出しさえすれば、いつでも労働者たちを納得させて引きまわすことができた。いうまでもないが、その軍事上の必要による要請というのが、いつもきまって、労働者たちが一九三六年に自らかち取ったものを譲り渡すこと、を意味するようだった。しかしながら、この議論はいつでも神通力をもっていた。
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一方、成り上がり族たちのさまも滑稽を極めた。彼らは上流人らしく見せようと苦心し、世間の尊敬と信用をかち取ることに汲々とした。ある社長夫人は、夏のパーティーに毛皮の帽子とコートをつけて現われた。
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ラッソのモテットの多くは、儀式的な機会のために作曲されたが、首脳陣の訪問や婚礼・条約締結などの国事に楽曲の提供を要請される、宮廷作曲家にはありがちなことだった。しかしながらラッソが最も広い範囲にわたって永続的な名声をかち取ったのは、宗教的なモテット作曲家としてであった。
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これまでの軍属としての実績に加えて、日本人の血をひいていることが、軍人たちの信頼をかち取る、おおきな理由になっている。もしかしたら、ラムット川の邦人虐殺の際に、飛来する敵機に向ってピストルを発砲するような「戦意の高さ」も評価の対象になったのかもしれなかった。
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