いんうん
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名詞
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西方三四里の外に、東京市あれど、目立つは、たゞ凌雲閣と幾百の煙突が吐く烟と也。斜日、陰雲の中に入りたるが、雲をそむるほどには沈まず。遠き處は、早や暮煙低く横はる。
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張清はさっそく城門をあけさせ、どっと喊声をあげて河岸へ殺到して行った。するとあたり一面に陰雲がたれこめ、黒霧が天をおおった。歩騎の兵たちは互いにふりかえって見たが、むかいあっていても顔が見えない。
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顧るに議会が開けてわが国はいよいよ憲政によって国歩を進める時代に入ったのだが、なおその方途たる憲政を求める過渡時代の継続たるにすぎなかった。従って過渡時代に免れえない混乱がつづき、二十五年も暮れようとして政界は依然として陰雲におおわれていた。しかし波瀾のよってきたるところは、遠く征韓論の決裂によって多くの失意者を野に放ったことに帰さねばならない。
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陰雲は四合し、黒霧は天に漫る。一陣の風雨を下して滂沱、数声の怒雷を起して猛烈。
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驪山頂上、料るに褒〓《ほうじ》の英雄を逞しとせるに応じ、揚子江上、周郎の妙計を施せるに弱らず。氤〓《いんうん》たる紫霧天に騰って起り、閃爍たる紅霞地を貫いて来る。必必剥剥として響絶えず、渾ら除夜に炮竹を放つが如し。
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第一歌 東、青玉の艶なる彩、澄たる空のおもてより第一天に拡ごりて、心眼共に傷ましき陰雲の気ぬけでたるわが眺こそよろこびしか。愛のこころを誘ふなる明星、東を笑はしめ、伴なる双魚宮の光をおほひぬ。
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雨は止みたるが、陰雲漠々、九十九里の濱は見えざりき。この大東の濱邊に筆草生ふと聞きつるまゝに、注意して見たれど、それらしく思はるゝものは見當らざりき。
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盧俊義は諸将を手分けして、左右に突っこみ前後に斬りまくって血路を求めた。諸将が勇をふるい気をみなぎらせ、四方に駆けまわって奮戦しているおりしも、にわかに陰雲がたちふさがり、黒霧が天をさえぎって、白昼はさながら夜となり、東西南北のけじめもつかなくなってしまった。盧俊義はうろたえ、急いで一隊の軍をひきつれて必死に暗闇のなかを斬り抜けて行った。
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神は隠身、幽身の意で、また【かもす】、【むすびの】意でもある。すべて万物は|氤〓《いんうん》醇化のはたらきによつて出来るので、|〓醸さるることによつて黴が生え黴菌が生ずるやうなものである。神といふ字は、元来衣偏に申を書くのが本当である。
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馬はさすがに千里の竜駒である、棒が飛んできたと見るや相手の頭上を跳びこえて行ってしまった。かくて史文恭が逃げて行くと、陰雲が冉々と垂れこめ、冷気が〓々と身にしみ、黒霧が漫々とはびこり、狂風が颯々と吹きすさび、虚空になにものかが居て行くてをはばんでいるのであった。史文恭は神兵かとおそれ、馬首を転じてひき返したが、東西南北、どこへ行っても晁蓋の亡魂がつきまとった。
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