あたりに漂う

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  • 日はかたむいたがまだ明るさがあたりにただよっている江戸の春の夕暮れである。 大岡信『名句歌ごよみ[春]』より引用
  • 峻厳はすぐに消えたが、かすかなこだまが眼や口のあたりに漂っている。 開高健『新しい天体』より引用
  • 道の真中に白く湯気の立つ溝があり、高く湯の香があたりに漂っていた。 宮本百合子『伸子』より引用
  • この行動は戦闘が始まり、大砲の硝煙があたりに漂ったときに起こった。
  • 芳香があたりに漂っていて、窓から射すうす明りに葉は濡れ光っている。 横光利一『夜の靴』より引用
  • 窓こそ開けてはいないものの、O町の匂いもあたりに漂い始めている。 明野照葉『輪(RINKAI)廻』より引用
  • 光は、あたりに漂う不思議な力をすべて集めて輝いているような印象を受けた。 水野良『ロードス島戦記 7 ロードスの聖騎士(下)』より引用
  • 恭子の魂がここのあたりに漂っていて、私を引き留めるのではないか。 坂東眞砂子『葛橋』より引用
  • 自分はとっくにわかっていたという言外の態度を肩のあたりに漂わせている。 森瑤子『少し酔って』より引用
  • 私は男を見つめることも出来ず、視線を男の胸元あたりに漂わせていました。 植松真人『主よ、人の望みの喜びよ』より引用
  • あたりに漂っているのは、汚物の臭いと自分のため息くらいのものだ。 伊岡瞬『いつか、虹の向こうへ』より引用
  • イブニングドレスを着慣れている人独特の貫禄かんろくがあたりに漂っていた。 林真理子『美女入門 PART2』より引用
  • あたりに漂っている青いもやは、葉巻の匂いとユール・パンチの匂いだ。 ナポレオン・ソロ・シリーズ『03 なぞの円盤』より引用
  • いつもの微笑が形のいい唇のあたりに漂っていた。 アレクサンドル・デュマ/鹿島茂『編訳 王妃マルゴ(下)』より引用
  • あたりに漂う異様な緊張感がそうさせたのだった。 ムーア『暗黒界の妖精―ノースウェスト・スミス』より引用
  • まだ、さっきの悲鳴がそのあたりに漂っているように思える。 田中啓文『私立伝奇学園高等学校民俗学研究会その3 天岩屋戸の研究』より引用
  • 唇のあたりに漂うものは、おそらく全然微笑などというものではなくて、少年時代の幸福だった。 原田義人『城』より引用
  • 光が、まるで水のようにあたりに漂って、あるかなきかのさざなみを創り出している。 平岩弓枝『旅路(上)』より引用
  • 父親もハンサムといってよく、娘も美しいだけに奇妙な喪失感があたりに漂っていた。 林真理子『初夜』より引用
  • 白い光が顎のあたりに漂い、名前の文字にかかった。 タニス・リー『銀色の恋人』より引用
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