あえない最期
25 の例文
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琵琶そのものがここで無惨にもあえなき最期を遂げたのだと思いました。こういう場合、人間の死骸よりも、有るべからざるところにある物の死骸が物凄い。
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しかし、シナリオにかかれている方法で機外へ脱出するのは、奴一人にちがいない。残された俺は、警察に逮捕されるか、そうでなければ狙撃されてあえない最期をとげるというわけだ。
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義朝は疑う様子もなく、剣も帯びない裸身になって風呂に入った。ところが、潜んでいた手の者に不意を襲われ、あえない最期を遂げたのである。そのとき、鎌田正清は別室で御馳走ぜめになっていたが、騒ぎに驚いて立ち上がろうとしたところを、背後から切りつけられ、討ちとられてしまった。
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ほんのちょっと指を動かしさえすれば、一巻のドラマは幕を閉じ、奇怪な冒険家の生涯はあえない最期を遂げることになるのだ。釣師は身じろぎもしなかった。
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けれども望郷の念捨てがたくバグダードに帰郷する。しかし同年9月23日にバグダード近郊で何者かに襲撃され、あえなく最期を遂げた。盗賊とも政敵ともいわれるように諸説あるという。
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この計画は図にあたった。われわれがでくわした歩哨は、ふたりともあえない最期をとげ、二つの門の番兵も声一つたてずに倒れた。
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Hla'ungaliは徐々に昇って、昇る太陽を射落すや岩の陰に隠れた。しかし友人は好奇心のせいで頭を上へ突き出して覗いため、太陽が噴き出す血を浴びて池に落ち、あえない最期を遂げた。世界が暗くなり、闇に沈んだ。
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五種の七試試作のうち合格したのは、いままでの複葉羽布張りを洗練した水上偵察機一機種だけだった。意気込みのわりには、あまりパッとした成果もあげず、私たちの七試艦戦はあえない最期をとげてしまった。だが、私がその設計とテストで得たものは多かった。
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島原は京の西はずれ、大門を出れば人家もまばらな畑道じゃ。長州の刺客に狙われ、わしは何とか斬り抜けたが、吉村君はあえなく最期を遂げたと言えば、話に疑いようはあるまい。わしの怒りは、今にも弾け飛ぶばかりに膨らんでおった。
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運命の恐ろしさは、隅田川の流れ方が一定しているために起こったことではあろうけれど、彼女の死体は、やっぱり、あの吾妻橋下の汽船発着所のそばに漂っていて、朝、通行人に発見されたのであった。何も知らぬ新聞記者は、その記事のあとへ、「小山田夫人は、おそらく夫六郎氏と同じ犯人の手にかかって、あえない最期をとげたものであろう」と付け加えた。私はこの記事を読んで、私のかつての恋人の可哀そうな死に方を憐れみ、深い哀愁を覚えたが、それはそれとして、静子の死は、彼女が彼女の恐ろしい罪を自白したも同然で、まことに当然の成り行きであると思っていた。
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そこでお登女を責め問うて、菊野が万古堂の土蔵のなかに押し込められていることをはじめて知った。そこで、お登女を案内者にして、万古堂へ乗り込んだのだが、ぎゃくに悪者どもの手にかかって、あえない最期をとげたのである。ここに、哀れをとどめたのは菊野である。
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月見草の黄色っぽい花が、てんてんとして緑深い丘の上を彩っている明け方のことである。多賀長兵衛氏の宅の、勝手口を出るとすぐその右手に、このごろ掘り始めた深い井戸の底に、長兵衛氏自身がはまり込んで、あえなく最期を遂げているのが発見されたのである。第一番にそれを見つけ出したものは、山田畑三郎氏の宅の女中だった。
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妻のみさおも夫に従い、逃亡者ながら、しばらくはそれなりに平穏に暮らしていたらしい。それが一月前、とうとう追っ手の知れるところとなって、治憲はあえない最期をとげ、その際にみさおも一緒に落命したというわけだ。
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そこの主宰者、生駒勝二郎は定吉の属する秘密会所の下請けとして働いていたが、つい先月テレビ出演のため上京し、NATTOの手にかかってあえない最期を遂げたのだった。普段の定吉ならこんな時、す早く頭を回転させ、これが敵の攻撃の前ぶれなのか、それともただの社会現象なのかを判断したことだろう。
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キングコングがエンパイア・ステート・ビルに登りだすところで、途中で美女を一人さらい、さて頂上に着くと飛行機隊がやってくる。コングは飛行機を叩き落したりするが、結局、無数の機銃弾を打ちこまれ、あえない最期をとげる。ほとんどこわくなかったし、コングがむしろかわいそうであった。
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にわかにわたくしが鷲にのってまいったのもそのため、残念ながらあなたの命は、こよい乾の星がおつるとともに、亡きかずに入り、腹心のかたがたもなかば以上は、あえない最期をとげることとなるそうでござります。
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途中の醍醐の西、小栗栖という地の竹やぶにて、物盗りの土民のつき出す竹槍にて、あえなき最期をとげられた。